
2026年の料理撮影トレンドをひと言で表すなら、「実際の場所で、実際の料理を、実際の光で撮ること」です。飲食店のSNSフィード、デリバリーアプリの写真規定、食品ブランドの商品ページには、いずれも同じ変化が見られます。強い日差し、フラッシュ、食べこぼし、手元、切り開いたサンドイッチが注目されています。一方、作り物のような完璧さ、ネオンのような色加工、何でも暗くムーディーに仕上げるスタイルは、下火になりつつあります。
以下では、光の使い方4つ、配色2つ、スタイリング3つ、アングル2つ、動きの表現1つ、計12のスタイルを紹介します。それぞれが伝える印象、合う料理や掲載先、スマホでの撮り方、すでに効果が薄れている場面をまとめました。どの食べ物が人気なのかは別のテーマなので、2026年のPinterestフードトレンドガイドをご覧ください。
要点:2026年に支持されるのは、その場ならではのリアルさと信頼感がある写真です。強い日差し、直射フラッシュ、ほどよく崩したスタイリング、写り込む手元、断面、注ぐ瞬間を止めた表現が挙げられます。彩度を上げすぎた加工、どの料理も暗くムーディーに見せるメニュー、AIが作り出した架空の料理は下火になっています。12のうち、撮ったままでUber EatsとDoorDashの規定を満たせるのは4つだけです。主役となる各商品について、デリバリー用とSNS用の2種類を用意しましょう。
2026年の料理撮影トレンドでは、何が評価される?
評価されるのは、その場ならではの具体性です。Getty ImagesのVisualGPSチームは、2026年の3つのビジュアルテーマのひとつを「本物らしさを決めるのは、いまや具体性」と題しました。また、年央の振り返りでは、欠点のない仕上がりは、かえって信頼しにくいと受け取られるようになったと報告しています。料理写真でいえば、どこにでもあるプロのスタジオセットではなく、実際の料理、店内、その場の光を見せるということです。
本記事の情報源は、公開されているUber Eatsの加盟店向け写真ガイドラインとDoorDashの写真規定、各スタイルが広まった時期のEaterとBon Appétitの記事、そしてPinterestとGetty Imagesの2026年のレポートです。
まず守りたいルールは、12種類すべてではなく、2つのスタイルを選ぶことです。写真ごとに違うアイデアを追いかけると、12軒の別々の店のように見えてしまいます。1枚の出来栄え以上に、全体の統一感が大切です。料理撮影のコツとテクニックのガイドでも、光とアングルをそろえる重要性を解説しています。
12のスタイルを一覧で比較
| # | スタイル | 伝わる印象 | デリバリーの商品掲載に使える? | 2026年の動向 | 対応するFoodShotスタイル |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 強い日差しと長い影 | 昼間、ありのまま | まず光をやわらげる | 人気のピーク | Direct Sun Snap, Bright Shadow Flat-Lay |
| 2 | 直射フラッシュ | 深夜、楽しさ | なし | ニッチ | なし |
| 3 | 窓から入るやわらかな自然光 | 正確、安心 | 使える。基本となるスタイル | 定番 | Window Light, Pure Shot |
| 4 | 暗いトーンの明暗表現 | 高級感、夜 | なし | 標準のスタイルとしては下火 | Dark Chiaroscuro, Dutch Still Life |
| 5 | 同系色のカラーブロッキング | デザイン性、自信 | なし | 人気上昇中 | Tonal Color Block, Monochrome Match |
| 6 | 実際の料理に忠実な編集 | 信頼感 | あり | 人気上昇中 | どのスタイルでも対応 |
| 7 | ほどよく崩した自然な仕上がり | ボリューム感、リアルさ | なし | 人気のピーク | プリセットではなく、盛り付けで表現 |
| 8 | 手元を写し込む | おもてなし、大きさの目安 | 手だけなら可 | 人気上昇中 | Held Elegance |
| 9 | 自店の空間を撮影セットにする | どこでもない、この店らしさ | なし | 人気上昇中 | Leather Booth, Noir Banquette |
| 10 | 断面 | 中身を隠さない | あり | 人気上昇中 | Side View Hero |
| 11 | マクロ撮影で質感を見せる | 手仕事 | メイン写真には不向き | 安定した人気 | Warm Macro Intimate |
| 12 | 動きの一瞬を止める | 躍動感 | なし | 静止画として人気上昇中 | Blue Levitation, Splash Studio |
紹介したすべてのスタイルは、FoodShotのスタイル探索ページでプレビューできます。
料理撮影のライティング:雰囲気を決める4つのスタイル
料理そのものに目が行く前に、一皿の印象を決めるのが光です。料理撮影の照明ガイドでは、その仕組みを解説しています。
1. 強い日差しと長い影
暖かい直射日光がくっきりとした影を落とし、料理のつやのある部分がきらりと光るスタイルです。Eaterは2023年10月にこれを「日差しと影」のスタイルと名付けました。数年前まで主流だった、薄いベールをかけたような拡散光に取って代わり、飲食店やMolly Baz、New York Timesが取り入れていると報じています。いまもカフェやスナックブランドのフィードでよく見られます。
朝の強い日差しが差し込み、窓の長い影が伸びる白いカフェテーブルに置かれたリコッタといちじくのトースト、アイスコーヒー。2026年の料理写真スタイル
- 伝わる印象と合う用途:昼間、自宅、誰かが実際に食べた感じ。ブランチ、サラダ、ペストリー、アイスコーヒーに合い、SNSフィード、Pinterest、ウェブサイトのヘッダーに向いています。
- スマホでの撮り方:Eaterが紹介するクリエイターは、午前10時から正午まで、または午後4時ごろに撮影しています。日が差す場所に料理を置き、料理の最も明るい部分をタップして、明部の質感が残るところまで露出を下げましょう。影は料理の上を横切らせず、皿の脇に落とします。
- 効果が薄れる場面:アプリの商品掲載です。Uber Eatsは、商品写真の「強い影」と、カバー写真の「きつい影やまぶしい日差し」を認めていません。
- FoodShotのスタイル:Direct Sun Snap(直射日光が当たる白いテーブルを真上から撮影)、Hard Light Pedestal、Bright Shadow Flat-Lay。
2. 直射フラッシュ
カメラのフラッシュを料理に正面から当てると、手前が明るくなり、濡れたようなつやが際立ち、背景は黒く沈みます。Bon AppétitのElazar Sontagは2022年3月にこの撮り方を支持し、フラッシュ写真を「ドキュメンタリー的」と評しました。それ以来、バーや深夜営業の店のアカウントで広く使われています。
深夜のバーカウンターで、カメラの直射フラッシュを使って撮影した、ラー油を添えた焼き餃子とグラスに入ったオレンジワイン
- 伝わる印象と合う用途:夜のお出かけ、気取らなさ、楽しさ。フライドチキン、餃子、フライドポテト、バーのおつまみに合い、カルーセル投稿、ストーリーズ、イベントの振り返りに向いています。
- スマホでの撮り方:薄暗い室内でフラッシュをオンにし、約1メートル下がって2xにズームすると、光が均等に当たります。反射光がレンズに戻らないよう、スマホを30〜45度傾けましょう。
- 効果が薄れる場面:注文に使うあらゆる掲載先です。Uber Eatsの影に関する規定を満たせず、フラッシュ写真ばかりのグリッドは、自分だけ行きそびれたパーティーのように見えます。
- FoodShotのスタイル:ありません。フラッシュのスタイルは用意しておらず、あるかのように紹介することもしません。
3. 窓から入るやわらかな自然光
横の窓から入る拡散した自然光で、短くやわらかな影を作るスタイルです。ここで紹介する中では最も流行色が薄く、同時に最も重要です。アプリの写真規定が、この光を基本としているためです。Uber Eatsは「強い影や光量不足」のある商品写真を認めず、DoorDashは文字や重ね合わせの加工をせず、適切な明るさで撮影するよう求めています。
- 伝わる印象と合う用途:正確さ、新鮮さ、安心して注文できる印象。Uber Eats、DoorDash、Grubhub、Google Business Profileに掲載する、すべての商品に向いています。
- スマホでの撮り方:横から光が入る窓を使い、頭上の照明を消します。光源が混ざると、白いものが黄色く写るためです。直射日光が入る場合は窓ガラスにクッキングシートを貼り、反対側に白いカードを立てて、45度の角度から撮影しましょう。自然光を使った料理撮影ガイドで手順を詳しく紹介しています。
- 効果が薄れる場面:SNSフィードで、無機質な印象になってしまうときです。汚れひとつないセットに完全に均一な光を当てると、いまでは食事というより、プロが作った広告に見えます。
- FoodShotのスタイル:Window Light、Daylight Casual、Pure Shot、White Hero。
4. 暗いトーンの明暗表現
光源はひとつ、影は深く、暗い石の上に暗い色の皿を置く。10年にわたってプロの料理写真を特徴づけてきた、オランダの静物画のようなスタイルです。高級レストラン、ステーキハウス、蒸留酒ブランドでは、いまも定番です。暗さが、ゆったりとした時間と高級感を感じさせるためです。
- 伝わる印象と合う用途:高級感、親密さ、夜。ステーキ、テイスティングコース、カクテル、ウイスキーに合い、ウェブサイトのメインビジュアルに向いています。カクテル撮影ガイドでは、グラスの反射について解説しています。
- スマホでの撮り方:窓をひとつだけ使い、ほかの窓は覆います。影側に黒いカードを置き、明るい部分をタップして、露出を約1段下げましょう。
- 効果が薄れる場面:カジュアルな料理の標準スタイルとして使う場合や、アプリに掲載する場合です。暗い写真は、小さく表示すると濁った四角に見えてしまいます。
- FoodShotのスタイル:Dark Chiaroscuro、Dutch Still Life、Noir Banquette。
配色:画面の印象を変える2つのスタイル
5. 同系色のカラーブロッキング
商品から拾った1色で背景と台を無地にそろえ、パッケージとセットをひとつの統一されたデザインとして見せます。今年、新興のスナックや飲料ブランドのウェブサイト、有料SNS広告で最もよく見かけるスタイルです。Pinterestの2026年のレポートが、何年も続いた行き過ぎたミニマリズムと呼ぶ流れから離れる動きの一部といえます。
継ぎ目のないアプリコット色の背景に、色をそろえたオレンジ色の陶器のカップとマンゴーソルベを配置。同系色のカラーブロッキングを使った料理写真トレンド
- 伝わる印象と合う用途:デザイン性、自信、創造性。袋入りのスナック、缶、ボトル飲料、1品のデザートに合い、ブランドサイトや広告に向いています。Amazonのメイン商品写真は引き続き純白の背景が必要なので、このスタイルはギャラリーの追加画像に使いましょう。食品の商品撮影ガイドもご覧ください。
- スマホでの撮り方:厚手のボードを壁からテーブルへ曲面状に渡し、継ぎ目のない背景を作ります。パッケージより2〜3段階明るい色を選び、横から硬い光をひとつ当てて、グラフィックのようなくっきりした影を作りましょう。
- 効果が薄れる場面:色が料理と合わないときです。料理のすぐ隣に青や紫があると、傷んでいるように見えます。そのため、Pinterestのトレンド解説で紹介するCool Blueの配色では、青をグラスの中にとどめています。また、DoorDashはニュートラルな背景を求めています。
- FoodShotのスタイル:Tonal Color Blockは、手元の商品パッケージからセットの色を取り出します。Monochrome Matchは、それをさらに大胆にしたスタイルです。
6. 実際の料理に忠実な編集
白は白く、緑は緑に、不自然な発光感を出さずに仕上げます。彩度を上げすぎたり、HDRを強くかけたりする編集は、2026年に最も明確に支持を失った表現です。Getty Imagesが2024年に実施した「AI時代の信頼構築」調査では、消費者の98%が、本物らしい写真は信頼に欠かせないと回答しました。届いたものより赤いトマトを写真で見せれば、最初の注文でその信頼を損なってしまいます。
- 伝わる印象と合う用途:信頼感。あらゆる用途に向いていますが、特に重要なのはデリバリーの商品掲載です。実物との違いは、「写真と違った」というレビューにつながります。
- スマホでの撮り方:白い皿を基準にホワイトバランスを設定し、まず露出とコントラストを調整します。彩度は+10未満に抑え、画面の写真を実際の料理と見比べましょう。そのほかの調整は、料理写真のカラーグレーディングガイドと料理写真の編集手順で解説しています。
- 効果が薄れる場面:ありません。この流れは今後も強まります。下火になるのは、影を青緑に、明部をオレンジに染めるフィルターの時代です。
- FoodShotのスタイル:どのスタイルでも対応できます。FoodShotのスタイルは料理の色を塗り替えるのではなく、周囲のシーンを変えます。まずは適切な露出で撮ったスマホ写真を用意しましょう。
小物とスタイリング:日常の気配を感じさせる3つのスタイル
スタイリングに必要なのは、予算よりも何を選ぶかという判断です。フードスタイリングガイドと料理撮影の小物ガイドで、使う道具を紹介しています。
7. ほどよく崩した自然な仕上がり
食べこぼし、ひとしずくのソース、ひと口かじった跡。Eaterは2022年9月に、この変化をInstagramの料理写真の「成り行きに任せる」スタイルとして紹介しました。New YorkのLa Mercerieが、型どおりの完璧な写真から、もっと肩の力を抜いた表現へ移ったことを取り上げています。2026年には、ハンバーガー店、ピッツェリア、ベーカリーのオンライン発信で、この雰囲気が定番になっています。
- 伝わる印象と合う用途:ボリューム感、食欲をそそる印象。ハンバーガー、ピザ、クッキー、クロワッサンに合い、カルーセル投稿やお店の紹介ページに向いています。
- スマホでの撮り方:きちんと盛り付けてから、少し崩します。ひと口かじった跡や、その料理から出た食べこぼしを残しましょう。それ以外の皿の縁やテーブルの汚れは拭き取ります。ハンバーガー撮影ガイドでは、どこまで崩すとよいかを紹介しています。
- 効果が薄れる場面:無造作な印象が、不潔さに変わってしまうときです。Uber Eatsは、不衛生な台や使用済みのカトラリーを認めていません。小麦粉をわざとらしく散らすような、作り込んだ乱雑さは、見る人に見抜かれます。
- FoodShotのスタイル:プリセットではなく、テーブルで盛り付けを工夫して作る表現です。
8. 手元を写し込む
皿を持つ手、ひと切れをちぎる手、ソースを注ぐ手。大きさの目安になると同時に、誰かがこの料理を提供していることを伝えます。これは、アプリが認める数少ない人物表現でもあります。Uber Eatsは、商品写真に「手以外」の人物の身体を写すことを禁止しています。
- 伝わる印象と合う用途:おもてなし、手仕事。ドリンク、屋台料理、サンドイッチ、ペストリーに合い、SNSフィード、ウェブサイト、Uber Eatsに向いています。
- スマホでの撮り方:清潔で飾りのない手元の人に手伝ってもらいます。胸の高さで皿を持ってもらい、2xで少し下から撮影しましょう。何気なく撮った写真ではなく、料理を差し出しているように見せられます。
- 効果が薄れる場面:パステル色の壁を背景に、顔を写さずドリンクを持つ手だけを見せる構図は、すでにありきたりです。手には何か動作をさせましょう。
- FoodShotのスタイル:Held Eleganceは、スタッフの手に載せた料理を、低い位置から主役として引き立てるアングルで見せます。
9. 自店の空間を撮影セットにする
料理の後ろにやわらかく写る、自店の革張りのベンチ席、亜鉛のバーカウンター、タイル張りのカウンター。Gettyが掲げる具体性というテーマを、飲食や宿泊の場に応用した表現です。Pinterestも同じ方向を示しています。Neo Decoのトレンド予測では、革張りのベンチ席の検索が35%、真鍮の美的表現が35%、アンティークのバーワゴンが100%増えたと報告されています。
- 伝わる印象と合う用途:どこにでもある場所ではなく、この店ならではの空間。注文だけでなく、来店にもつながります。バー、ビストロ、ホテルに合い、Google Business Profileや自店のウェブサイトに向いています。飲食店のブランディングガイドでは、空間と料理の印象をそろえる方法を解説しています。
- スマホでの撮り方:落ち着いた時間帯に、実際のテーブルで撮影します。少し下がり、タイルや真鍮の手すりなど、その店だとわかる特徴をひとつ、やわらかくぼかした背景に入れましょう。
- 効果が薄れる場面:デリバリーの商品写真では、店内の様子が料理から注意をそらします。また、Uber Eatsのカバー写真の規定では、店内を撮った写真は明確に認められていません。
- FoodShotのスタイル:Leather Boothは、使い込まれた革張りのベンチ席に料理を置いたシーンを作ります。Noir Banquetteは、より暗い仕上がりです。さらに実際の店に忠実にするなら、自店の空間の写真をカスタム背景としてアップロードしましょう。
アングル:中身を見せる2つのスタイル
適切なアングルは、「何が届くのか」というお客様の本当の疑問に答えます。
10. 断面
ハンバーガー、サンドイッチ、ラップサンド、層になったケーキを切り開き、半分にしたものを重ねます。Uber Eatsも、注文した料理の写真をアップロードするお客様に、まさにこの方法を勧めています。「ハンバーガー、サンドイッチ、ラップサンドを半分に切り、中の層を目立たせる」ようにし、真上または45度から撮るという案内です。
半分に切ったファラフェルのラップサンドを、両方の断面がカメラを向くように配置。フムス、キャベツのピクルス、ファラフェルの層が見える
- 伝わる印象と合う用途:たっぷりの具、中身を隠さない姿勢。手で持って食べる料理、層になったデザート、ラザニアに合い、商品掲載やSNSフィードに向いています。サンドイッチ撮影ガイドもご覧ください。
- スマホでの撮り方:切れ味のよい波刃のナイフを使い、切るたびに刃を拭きます。具のつやを保つため、撮影の直前に切りましょう。両方の断面が見えるよう、半分にしたものを少しずらして置き、同じ目線の高さか45度から撮影します。
- 効果が薄れる場面:チーズを目いっぱい伸ばす表現は、いまでは演出が強すぎると感じられます。すっきりと切った断面のほうが、長く使えます。
- FoodShotのスタイル:Side View Heroは、淡い色の木を背景に、横の低い位置から撮るスタイルです。具が重なった、手で持って食べる料理に向いています。
11. マクロ撮影で質感を見せる
パンの内側のきめ、皮、焦げ目、つやを、画面いっぱいに接写します。かつて磨き上げた仕上がりが担っていた役割を、いまは質感が果たしています。Gettyの年央の振り返りでも、手仕事の確かさが、新たな信頼の指標のひとつとして挙げられています。
- 伝わる印象と合う用途:手仕事、新鮮さ。パン、ペストリー、グリルした肉、コーヒーのクレマに合い、カルーセルの2枚目、ウェブサイトの細部写真、パッケージに向いています。
- スマホでの撮り方:レンズを料理に押し付けるように近づけないでください。少し離れて2xか3xを使い、質感に小さな影ができるよう横から光を当て、ひとつの細部にピントを合わせましょう。料理のマクロ撮影ガイドでは、被写界深度について解説しています。
- 効果が薄れる場面:商品の写真が、その1枚しかない場合です。Uber Eatsは、商品を中央に置き、全体を画面内に収めるよう求めています。
- FoodShotのスタイル:Warm Macro Intimate、Dark Macro Drama。
動き:スクロールする手を止める1つのスタイル
12. 動きの一瞬を止める
注ぐ液体、跳ねるしずく、浮かぶ食材。その一瞬を静止画に収めます。動画版は、飽きられつつあります。Dubaiを拠点とするプロの料理写真家が2026年3月に行ったInstagramの反応分析では、注ぐ場面をスローモーションで見せる表現が、新鮮味を失ったリール形式のひとつに挙げられました。一方、静止画は、ウェブサイトのメインビジュアル、缶のデザイン、飲料ブランドのクリエイティブなキャンペーンで、いまも効果を発揮しています。
重ねたそば粉のパンケーキにメープルシロップを注ぐ一瞬を止めた料理写真。暗いスレートを背景に、逆光でシロップの琥珀色が際立つ
- 伝わる印象と合う用途:新鮮さ、躍動感、冷たさや熱さ。ドリンク、ソース、シロップ、そのまま飲める缶飲料に合います。ドリンク撮影ガイドでは、氷と結露の表現を解説しています。
- スマホでの撮り方:速いシャッター速度には明るい光が必要なので、日当たりのよい窓辺で撮影します。シャッターボタンを長押しして連写し、20〜30 cmの高さから注いで、最もきれいに写った1枚を選びましょう。
- 効果が薄れる場面:動画の定番パターンとして使う場合や、しぶきが商品を隠してしまう商品掲載です。
- FoodShotのスタイル:皿を浮かせる表現にはBlue LevitationとPeach Levitation、ドリンクにはSplash StudioとFlavor Burstが対応します。FoodShotが作るのは静止画で、動画には対応していません。
Uber EatsとDoorDashの規定を満たせるスタイルは?
12のうち、撮ったままで商品掲載に使えるのは4つです。窓から入るやわらかな自然光、実際の料理に忠実な編集、断面、手元を写し込むスタイルが該当します。Uber Eatsは手の写り込みを認めていますが、顔は認めていません。強い日差しも、光をやわらげれば使えます。それ以外はSNS、自店のウェブサイト、パッケージに向いています。また、掲載先によって切り抜き方も異なります。
| チャネル | 書き出す画像の形 | そのスタイルが使えない規定 |
|---|---|---|
| Uber Eatsの商品写真 | 5:4〜6:4の横長、商品は中央 | 商品は1品。強い影や光量不足は不可。人物は手以外不可。文字やロゴは不可。汚れた台は不可 |
| Uber Eatsのカバー写真 | 2880 x 2304 pxのJPEG、5:4 | きつい影やまぶしい日差しは不可。白黒写真は不可。店内を撮った写真は不可 |
| DoorDashの商品写真 | ドリンクも含めて横長。サムネイルは中央を基準に正方形に切り抜かれる | 適切な明るさが必要。文字や重ね合わせの加工は不可。ストック写真は不可。複数の商品を並べたメインビジュアルは不可 |
| Instagramフィード | 3:4の縦長、1080 x 1440 px | これらの制限はなし。フラッシュ、日差し、無造作な盛り付けを生かせる |
Instagramは2025年1月に、プロフィールのグリッドを正方形から縦長の長方形に変更しました。主役の商品を中央に置き、周囲に余白を残して撮影しましょう。そうすれば、1枚の写真からアプリ用の5:4とフィード用の3:4に切り抜けます。詳しい仕様は、Uber Eatsの写真要件とDoorDashの写真要件のガイドで確認できます。
2026年に下火になっている4つの料理写真トレンド
- 彩度を上げすぎた、発光するような加工。色を強調しすぎると、実物との約束を破ったように受け取られます。アプリでは、それが返金につながります。
- カジュアルな料理を、すべて暗くムーディーに見せるスタイル。この表現は、ステーキやカクテルに使いましょう。
- 注ぐ場面をスローモーションで見せるリール。注ぐ一瞬を止めた静止画はいまも有効ですが、動画の定番パターンとしては見飽きられています。
- AIがすべて作り出した架空の料理。Gettyの2024年の調査では、消費者の90%近くが、写真がAIで作られたものかどうか知りたいと回答しました。また、Metaは2024年7月から、AIコンテンツに「AI情報」のラベルを付けています。DoorDashは、自分が所有するオリジナル写真を求めています。これに代わるのは、実際の料理を撮った写真にAIを適用する方法です。AI生成の料理画像ガイドで、その違いを解説しています。
自店の料理に2026年のスタイルを取り入れる方法
プロの料理写真家に頼まなくても、この中から2つのスタイルを取り入れられます。必要なのは、方針を決めることとスマホです。
- 光の使い方を1つ、スタイリングを1つ、計2つのスタイルを選びましょう。「強い日差し、手元を写し込む」のように、撮影方針を1行で書きます。これにより、30品のメニューでも統一感を保てます。
- 実際の料理を、窓から入るやわらかな光で撮影しましょう。その癖のない元画像を、デリバリー用の写真にします。スマホでの料理写真の撮り方ガイドでは、プロ用の機材を使わない方法を紹介しています。
- 元画像のスタイルを変えましょう。FoodShotのスタイル探索ページで合うスタイルを選ぶ、My Stylesでベストな写真の雰囲気を新商品に引き継ぐ、Pinterest Style Transferで保存したピンの光や台の質感を取り入れる、といった方法があります。FoodShotでは写真1枚あたり約2分で作成でき、2K(2048 px)で書き出せます。スタジオでは2xのアップスケールも利用できます。
- 2種類を書き出しましょう:アプリにはやわらかな光の5:4画像、フィードにはトレンドを取り入れた3:4画像を用意します。
FoodShotのプランは、月額$15で25枚から利用できます。100枚は$45、250枚は$99で、有料プランには商用利用ライセンスが付いています。制約は2つで、静止画のみの対応であることと、フラッシュのスタイルがないことです。メニュー写真の撮影ガイドでは、ひとつのスタイルをメニュー全体に展開する方法を紹介しています。
よくある質問
2026年の料理写真で最大のトレンドは?
その場ならではの具体性と、信頼感のある写真です。Gettyの2026年のVisualGPS調査は、本物らしさを具体性という観点で捉えています。急速に広がっているスタイルは、強い日差し、完璧すぎない盛り付け、料理を出す手元、切り開いたサンドイッチなど、いずれも実際の一瞬を見せています。プロが磨き上げた完璧な仕上がりは、いまでは広告らしく見えてしまいます。
暗くムーディーな料理写真は、2026年も人気?
高級レストラン、ステーキハウス、カクテルバー、蒸留酒ブランドでは、いまも人気です。ただし、カジュアルな料理やデリバリーの商品掲載で、標準のスタイルにするのは適していません。Uber Eatsは光量不足の写真を認めず、暗い写真はサムネイルの大きさになると濁って見えるためです。
デリバリーアプリには、どの料理写真スタイルが最適?
やわらかな自然光で1品を中央に置き、実物に忠実に、45度または真上から撮るスタイルです。手で持って食べる料理には断面が向き、Uber Eatsでは手の写り込みも認められています。Uber Eats向けには5:4〜6:4で、DoorDash向けには横長で書き出しましょう。
こうした料理写真のスタイルは、スマホでも撮れる?
はい、12種類すべて撮れます。少し離れた位置から2xレンズを使い、料理の最も明るい部分をタップして露出を下げましょう。フラッシュ、強い日差し、注ぐ瞬間を止めた写真には、思っている以上に光が必要です。
2026年、飲食店はAI生成の料理写真を使うべき?
AIは架空の料理を作るためではなく、自店の実際の料理を撮った写真を改善するために使いましょう。Gettyの調査では、消費者の90%近くが、写真がAIで作られた場合はそれを知りたいと回答しています。また、DoorDashは、お客様に届くものがわかる写真を求めています。
