
メニューボードのアイデアで検索上位に出てくるページは、どれも何かを売ろうとしています。看板メーカーは自社のレールを、サイネージ業者は自社のディスプレイを見せてきます。ところが、ボードの購入にいくらかかるのか、そしてそれ以上に負担になり得る費用、つまり、ある火曜日に仕入れ先がオーツミルクを値上げしたとき、価格表示を変えるのにいくらかかるのかは、誰も教えてくれません。
そこで、この記事では両方を取り上げます。メニューボードのアイデア22選を業態と表示方式で分け、それぞれに2026年の現実的な価格、更新にかかる実際の手間、どんな店に向くかを明記しました。最も安い案は$15、最も高いものは1画面あたり$8,000です。特に使い勝手のよい案の中にも、$400未満で導入できるものがいくつもあります。
要点:以下の22案は、黒板塗装の壁($15〜200)、フェルトやマグネットのレターボード($240〜450)、印刷パネル(1区画あたり$400〜1,200)、屋内ディスプレイ($390〜2,500に加えてソフトウェアが月額$5〜299)、密閉型ドライブスルー用ディスプレイ($3,000〜8,000)までを網羅しています。写真で見た印象よりも、メニューを変更する頻度に合わせて選びましょう。そして、どの方式を選んでも、利益率の高い商品を2〜3品撮影してください。効果が測定されたどの事例でも、写真付きの商品は文字だけの商品よりよく売れています。
売れるメニューボードと、ただ商品を並べるボードの違い
ボードが役に立つかどうかは、3つの条件で決まります。この一覧のどの案にも当てはまる条件です。
まずは読みやすさです。看板づくりの実務では、見る距離が10フィート伸びるごとに、大文字の高さを約1インチ確保するのが目安です。列の最後尾が25フィート離れているなら、商品名の大文字の高さは約2.5インチ、価格も同じ大きさが必要です。「ごちゃごちゃしている」と感じるボードの多くは、単に店内の広さに対して文字が小さすぎます。例えば、薄暗い黒板の壁に$20のクランプライトを向けるほうが、横幅をさらに6インチ広げるより読みやすくなります。現代的なミニマルデザインの多くが見落とすのが、この点です。高さ1.5インチの細く上品な文字は、写真では美しく見えても、入口からは読めません。
コントラストは好みではなく、数値で判断します。W3Cのコントラストに関する指針では、通常の文字に4.5:1、大きな文字に3:1を求めています。画面向けの基準ですが、壁面でも妥当な最低ラインです。淡いオーク材にクリーム色の文字では基準を満たしません。チャコールグレーに白い文字なら、十分に満たせます。
カロリー表示が義務になる場合もあります。FDAのメニュー表示要件は、21 CFR 101.11に規定されています。同一名称で20店舗以上を展開するチェーンは、メニューボードの商品名の横に、商品名または価格より小さくない文字でカロリーを表示し、さらに2,000カロリーに関する注意書きも載せる必要があります。これはレイアウト上の制約です。19店舗までは見栄えよく使えていたデザインでも、使えなくなるものがあります。単独店舗や小規模なグループは対象外です。
もうひとつ知っておきたいのは、ADAの2010年アクセシブルデザイン基準が対象とするのは、部屋や空間を示す常設サインであり、メニューボードではないという点です。ただし、壁にしかないメニューは、それを見ることができないお客様には読めません。カウンターですぐに案内できるよう、大きな文字のメニューやオンライン版も用意しておきましょう。
情報の優先順位、視線の流れ、カテゴリーの配置など、設計方法の全体像は、すでに公開している飲食店のメニューボードデザインガイドで解説しています。同じ考え方を紙のメニューに応用する方法は、飲食店のメニューデザインの作り方をご覧ください。このページでは、具体的なアイデアを紹介します。
表示方式別メニューボードのアイデア:費用と更新の比較表
業態別のアイデアを見る前に、選択肢の全体像をひとつの表で確認しましょう。実際に価格を変える頻度に見合った更新の手間の行を探し、その表示方式の中から案を選んでください。
| 中程度 | 導入費用 | 価格変更の費用 | 現実的な更新時間 | 向いている店舗 |
|---|---|---|---|---|
| 黒板の壁・ミラー | $15〜200 | $0 | 店内作業で10〜40分 | 季節ごとに少数のメニューを提供する個人店 |
| フェルト・タイル式レターボード | $240〜450 | $0 | 10秒〜25分 | 定番メニューが定着したカフェやコーヒーショップ |
| 印刷パネル・ライトボックス | 1区画あたり$400〜1,200 | 1パネルあたり$40〜150 | 印刷店で2〜5日 | 1年間使い続ける予定のメニュー |
| 屋内ディスプレイ1台 | $540〜1,400+月額$5〜20 | $0 | 遠隔操作で数秒 | 日替わりメニューがあり、レジが1〜2台の店 |
| カウンター背面の複数画面 | $1,600〜5,000+月額$15〜60 | $0 | 遠隔操作で数秒 | 時間帯別にメニューを変えるクイックサービス店やドライブスルー業態 |
| 車線用の密閉型屋外ディスプレイ | 1画面あたり$3,000〜8,000 | $0 | 遠隔操作で数秒 | ドライブスルーが売上の大半を占める店 |
表示方式で決まるのは支出額です。そこに何を載せるかで決まるのが客単価で、この2つは別々に選べます。表からは2つの傾向が見えてきます。まず、安価な方式は購入費用が安く、変更も無料です。かかるのはお金ではなく時間です。次に、デジタル表示の費用が高いのは画面そのもののせいではなく、筐体、メディアプレーヤー、サブスクリプションのためです。以下の案はすべて、この6つの行のいずれかを具体化したものです。
この表に含めていないものがひとつあります。歩道に置く看板です。A型の黒板看板は$60〜250で、注文の列ではなく通りに向けて使います。歩道でひと言とひとつの価格を見せ、通行人の足を止めるためのものです。一方、メニューボードはすでに入店した人に向けて使います。この2つを混同すると、誰も立ち止まって読まない全メニューを店頭看板に詰め込むことになります。また、デリバリー専業のキッチンには、そもそも店頭のボードがありません。ゴーストキッチンでは、アプリの掲載ページそのものがメニューボードなので、設計上の課題はまったく別です。
クイックサービス店のカウンター向けメニューボードのアイデア
ここでの役割は、注文を速くすることに尽きます。行数は少なく、文字は大きく、追加注文の提案はひと目でわかるものをひとつ。この4案は、サンドイッチ店からピザ店まで、どのクイックサービス店でも使えます。
1. 3面パネルのバックライト式ライトボックス
ほとんどのファストカジュアル店のカウンター背面で見かける方式です。半透明の印刷パネルを、縁から照らすアルミフレームにはめ込みます。明るく光り、入口からでも読みやすく、間に合わせには見えません。ただし、価格を変えるにはパネルを新しくする必要がある点が落とし穴です。
費用:1区画あたり$400〜1,200・更新:1パネル$40〜150で再印刷、2〜5日・向いている店:1年間使う予定の、定着したメニューがある店
2. レジごとに縦型ディスプレイを1台
壁一面を覆う横長の画面1枚ではなく、レジごとに縦型パネルを設置し、その列のお客様に必要な商品だけを表示します。横方向に視線を動かして探す必要がなくなり、注文が速くなります。43〜55インチの業務用パネルはおよそ$390〜1,000で、別途メディアプレーヤーが$150〜400かかります。機器の詳細は、デジタルメニューボードのガイドで解説しています。
費用:1画面あたり540〜1,400 USD・更新:遠隔操作で数秒・向いている店:レジが2台以上あり、毎週メニューが変わる店
3. 主役の料理写真を組み合わせたパネル
文字は印刷パネルに残し、表示区画の3分の1を、最も売りたい商品の大きな写真1枚に使います。写真5枚ではなく、1枚です。すべての商品を見せる写真付きメニューはカタログに見えますが、1品だけを見せるボードはおすすめとして伝わります。
費用:450〜900 USD・更新:写真パネルだけを交換、60〜120 USD・向いている店:自信を持ってすすめられる看板商品がある店
4. 価格帯を差し替えられるレール&タイル式ボード
商品名は固定のタイルに、価格は引き抜ける短い帯状パーツに表示します。仕入れコストが変わっても、全面ではなく9本の価格帯を交換すれば済みます。利益率が圧迫されている店舗にとって、このページで最も過小評価されている案です。簡潔なメニューの説明文と組み合わせれば、同じ面積により多くの商品を載せられます。
費用:300〜650 USD・更新:価格1か所につき30秒・向いている店:年に2回を超えて価格改定を行う店
価格変更を素早く行えるメニューボードのアイデア:レール&タイル式ボードから価格帯を引き抜く手
カフェ・コーヒーショップのメニュー看板アイデア
カフェのボードには、もうひとつ役割があります。店内の雰囲気になじむことです。それを無理なく実現できるのが、次の5案です。
5. 壁に飾るフェルトのレターボード
目の詰まったフェルトと差し込み式の文字には、画面では再現できない温かみがあります。ドリンク8種類とペストリー2種類を出す、小さなエスプレッソ店によく合います。ただし、作業時間は正直に見積もりましょう。フェルトボードの全面組み替えは、ピンセットを使って20分かかる作業です。急いで雑に仕上げると、何も掲示しないより悪く見えてしまいます。
費用:小型サイズで240〜300 USD・更新:全面組み替えに15〜25分・向いている店:定番メニューがほとんど変わらない店
6. スチールレールに付けるマグネット文字
同じような見た目を、ずっと少ない手間で実現できます。文字は粉体塗装したスチールレールに磁力で付き、自由にスライドするので、価格変更は全体の組み直しではなく、10秒の位置調整で済みます。中価格帯のマグネット式は約380 USD、タイル式は約440 USDで、どちらも素朴というよりモダンな印象です。
費用:350〜450 USD・更新:1行につき10秒・向いている店:日替わりメニューがあり、更新に手間をかけたくないカフェ
7. 吊り下げ式の両面ボード
料理の受け渡し口の上に、延長ロッドで裏返せる表示板を吊り下げます。片面に終日メニュー、もう片面にブランチや夜のメニューを載せれば、ひと回転させるだけで切り替えられます。壁に固定する代わりに吊るすことで、1枚分の設置スペースに2つのメニューを収められます。壁面に空きがない店では、大きな利点です。
費用:320〜520 USD・更新:裏返すだけ・向いている店:異なる2つの時間帯で営業する小規模な店
8. 消えない罫線を入れた、黒板塗装の壁
壁の一部を黒板塗料で塗り、その上に少し明るい色で、消えない格子や列の区切り線を描きます。難しい位置合わせを罫線が引き受けるので、月曜日に誰が書き直しても文字が曲がりません。棒状のチョークは使わず、液体チョークマーカーを使いましょう。手書き文字のアーティストに年に数回描き直しを依頼すると、1回100〜400 USDかかります。オリジナルのイラスト入り見出しなら、ひとシーズン使えます。
費用:表示面に15〜200 USD・更新:店内作業で20〜40分・向いている店:季節に合わせてメニューを変える個人店
9. おすすめ用に小型画面1台、定番メニューにはアナログを
意図的に採用する店は少ないものの、使い勝手のよい組み合わせです。定番のコーヒードリンク10種類は、変更しないレターボードに載せます。その横の32インチ縦型画面1台には、変わるものを2つだけ、今日の焼き菓子と季節のドリンクを表示します。遠隔更新が役立つ部分だけをデジタル化でき、内容を編集することのない画面4台を導入せずに済みます。1画面用のソフトウェアは月額5〜20 USD程度からです。比較したい方には、8つのサービスの料金比較をご用意しています。また、画面に載せるドリンクの撮影方法は、コーヒー写真の撮影ガイドで解説しています。
費用:250〜600 USD+月額5〜20 USD・更新:おすすめは数秒、定番は更新不要・向いている店:費用を抑えてデジタル化したい単独店舗のカフェ
カフェのメニューボードのアイデア:定番用のフェルトレターボードの横に、おすすめ用の小型縦型画面を1台配置
ベーカリー・ペストリーケース向けメニューボードのアイデア
ベーカリーには、ほかの業態にはない課題があります。お客様の目の前の商品が午前中に次々と売れ、表示もそれに追いつかなければならないことです。
10. ショーケースの高さに合わせたカードレール
ペストリーケースの手前の縁に細いレールを取り付け、各トレーの前にカードを立てます。商品名と価格がペストリーと同じ高さに並ぶので、お客様は上下を見比べ、記憶を頼りに商品と表示を結び付ける必要がありません。午前8時15分によく起きる、指を差しながら商品を確認することで列が滞る問題も解消できます。
費用:80〜220 USD・更新:カード1枚につき5秒・向いている店:ガラスケース付きのカウンターがある店
同じレールはビュッフェの料理列にも使えます。そのため、ホテルやリゾートでも朝食の提供に活用されています。
11. 写真帯を組み合わせた、頭上のタイル式ボード
ショーケースの上には、差し込み式の文字を使うタイルボードでドリンクとサンドイッチを表示します。その下端に印刷した帯を添え、折り込み生地のペストリー、パンの内相、カットケーキという3枚の断面写真を並べます。焼き菓子やパンは、華やかな見栄えの写真より断面写真のほうがずっと売上につながります。ベーカリーの撮影ガイドでは内相の写真が売上につながる理由を、パンの撮影ガイドでは、大きく表示しても気泡のある内相が伝わる照明を解説しています。
費用:380〜700 USD・更新:タイルは数分、写真帯は季節ごとに1回・向いている店:折り込み生地のパンやサワードウが看板商品のベーカリー
12. 売り切れに合わせて外せるペグボード
格子状のボードのペグに商品札を掛けます。午前11時にサワードウが売り切れたら、スタッフが札を1枚外すだけで、列のお客様から在庫を尋ねられなくなります。小さな工夫ですが、1日に何十回も起こる小さながっかりをなくせます。費用も小麦粉1ケースより安く済みます。
費用:240〜320 USD・更新:その場で札を外すだけ・向いている店:売り切れ次第終了のベーカリー
ベーカリーのメニューボードのアイデア:ペストリーケースの縁に真鍮のカードレールを取り付け、各トレーの前にカードを配置
バー・タップルーム向けメニューボードのアイデア
バーでの判断は、すべてメニューの入れ替え頻度に左右されます。毎週変わる12種類のビールと、固定のカクテルリストでは、解くべき課題が異なります。
13. タップの真上に付けるクリップ式の銘柄札
各銘柄のタップの真上に細い横桟を設け、1銘柄につき1枚の札を留めます。入れ替わるメニューをこれほど安価に増やせる方法は、ほかにありません。どの札がどのビールかも明確です。お客様はハンドルに目を向けたまま、その札を読めます。
費用:横桟と札で60〜180 USD・更新:1銘柄につき20秒・向いている店:毎週ケグを入れ替えるタップルーム
14. 入れ替わる樽生ビールのリストを縦型画面に
リストの変更が週2回を超えるなら、画面はもうぜいたく品ではありません。再印刷より安くなります。縦型パネル1枚に、アルコール度数(ABV)と提供量を見やすい列で並べ、システムが対応していればケグの残量もリアルタイムで表示します。まずは、注いだビールをきちんと撮影しましょう。ビールの撮影ガイドでは、泡持ちとグラスの角度を解説しています。また、バーやラウンジ向けに、より幅広いビジュアルをどう制作しているかもご覧ください。
費用:540〜1,400 USD+月額5〜20 USD・更新:数秒・向いている店:12種類以上の銘柄を入れ替えて提供する店
15. バックライト付きアクリル製カクテルボード
縁から照らすアクリル板に、印刷やカッティングシートでメニューを載せ、看板カクテル2種類の写真をレイアウトに組み込みます。多くのバーでカクテルは最も利益率の高い商品ですが、うまく撮影できている店はほとんどありません。商品名の横に質の高いカクテル写真を添えるほうが、どんな形容詞を並べるよりも、$16の1杯を売る力があります。
費用:350〜800 USD・更新:表示面の再印刷に90〜200 USD・向いている店:自慢の定番カクテルリストがある店
16. ミラーに書くメニュー
バックバーの鏡に、チョークペンで直接書き込みます。費用はマーカー1箱分です。安っぽさではなく自信が伝わり、背後のボトルも映り込み、1分で拭き取れます。注意点は読みやすさです。鏡には映り込みがあるので、1行を短く、線を太くしましょう。着席するお客様には、卓上メニューも用意してください。壁面で看板の1杯を売り込み、卓上のメニューで詳しい情報を伝えます。
費用:15〜40 USD・更新:10分・向いている店:少数のメニューを入れ替えるカクテルバー
バックバーで光る、バックライト付きアクリル製カクテルメニューボードのアイデア。看板カクテル1杯の写真を掲載
キッチンカー向けメニューボードのアイデア
キッチンカーのボードは、天候や移動に耐え、2メートル離れた場所から読める必要があります。しかも、日なたに立つ人にも読みやすくなければなりません。
17. 販売窓の上に掲げる写真入りバナー
販売窓の上に耐候性のあるビニールバナーを取り付け、6〜8行のメニューと、横に並べた3枚の写真を載せます。安価で制作が速く、色あせたときの交換も簡単です。キッチンカーでは、ほかのどの業態よりも写真が重要になります。注文の列には店内空間も案内スタッフもなく、お客様が選ぶ時間は約4秒しかないからです。
費用:90〜260 USD・更新:新しいバナーに90〜260 USD・向いている店:メニューが安定しているキッチンカー
18. 蝶番で開閉するウイングパネル
車体に蝶番で取り付けた硬質パネル2枚を、移動中は平らに折り畳み、営業時には開いて表示に使える横幅を約2倍にします。キッチンカーのボードを制約するのは、実際には費用より表示面積です。その課題への定番の解決策が、この方式です。形式の詳細はキッチンカーのメニューボードの解説を、レイアウトについてはキッチンカーのメニューデザインをご覧ください。
費用:地元での製作で300〜800 USD・更新:中に入れる表示物による・向いている店:全メニューが1枚のパネルに収まらない店
19. 車体に貼るマグネットパネル
メニュー全体を印刷した柔軟なマグネットシートを、スチール製の車体に直接貼ります。用途に合わせて作ったセットを2〜3種類持っていれば、ブルワリーの駐車場での営業とランチの繁忙時間帯で別のメニューを出せます。料金の異なるケータリングの仕事用に、3種類目を用意することもできます。キッチンカーのメニューアイデアの記事で紹介する考え方や、私たちがキッチンカー向けに制作するビジュアルと組み合わせてみてください。
費用:1セット120〜350 USD・更新:1分でセットごと交換・向いている店:複数の出店場所で営業する店
キッチンカーのメニューボードのアイデア:販売窓の両脇で蝶番式のウイングパネルを開き、表示幅を2倍に
ドライブスルー向けメニューボードのアイデア
ドライブスルーの車線では、別の技術的課題があります。日光、天候、そして車を進めながら読むドライバーへの対応です。
20. 時間帯で切り替わる屋外用高輝度ディスプレイ
輝度2,500〜4,000ニトの密閉型屋外ディスプレイで、前面はIP等級に対応し、朝食からランチへ自動で表示を切り替えるようスケジュール設定します。屋内用パネルを外にボルト留めしたものとは異なります。家庭用の画面は、ドライブスルーの環境ではすぐに故障します。設置工事費を除いて、1画面あたり3,000〜8,000 USDを見込んでください。
費用:3,000〜8,000 USD・更新:遠隔操作で数秒・向いている店:ドライブスルーが売上の大半を占める多店舗グループ
21. 注文場所の手前で見せる事前確認用ボード
スピーカーの15〜20フィート手前に、よりシンプルな2枚目の看板を設置し、セットメニューと実施中の販促だけを表示します。ドライバーは注文を決めた状態でマイクの前に到着するため、車線の中で最も時間がかかる工程を短縮できます。多くのドライブスルーがまだ導入していない、効果の大きい改善策です。そして、こうした配置の判断こそ、メニューエンジニアリングが解決するためにある課題です。
費用:固定表示なら600〜2,500 USD、デジタルならそれ以上・更新:販促内容の変更時・向いている店:スピーカーの前で車列が詰まるドライブスルー
22. 固定表示のバックライト式ドライブスルーパネル
費用を抑えながら、十分に役割を果たす車線用の表示です。防水・防塵の密閉筐体に、縁から照らす印刷面を組み合わせ、ソフトウェアも故障につながる仕組みもありません。販促内容を毎日ではなく四半期ごとに変えるなら、維持費はデジタル画面の数分の1で、夜間の読みやすさは同等です。
費用:800〜2,200 USD・更新:表示面の再印刷に120〜300 USD・向いている店:ドライブスルーのメニューが安定している単独店舗
運転席から見たドライブスルーのメニューボードのアイデア:前方に注文用ポスト、その先に車線用メニューボード
どのメニューボードのアイデアでも効果を発揮する改善策
ここまで紹介した業態には、共通する傾向があります。文字だけの1行は、お客様に商品を想像してもらう必要があります。写真は、その想像を代わりにしてくれます。だからこそ、どのボードでも最も価値のある内容は、いちばん売りたい商品の写真です。この違いが最も効くのは、注文に追加してほしい商品です。具材たっぷりのフライドポテト、追加のエスプレッソショット、注文するつもりのなかったデザートなどが当てはまります。
ただし、業者が示す数字には注意してください。実際の効果には大きな幅があります。Grubhub自身の分析では、掲載写真をプロの写真にすると売上が約30%伸び、デリバリーアプリに関する企業向けの調査では35%以上という結果も出ています。しかし、これらはデリバリーの掲載ページであり、写真そのものが店頭の役割を果たす場面です。WAND Digitalが1店舗内で測定した売上増は約2%で、業界推計は3〜5%でした。つまり、写真付きのボードにしても売上が2倍になるわけではありません。ただ、追加注文は着実に動きます。そして利益が生まれるのは、その追加注文です。
技術的な落とし穴もあります。写真付きメニューの多くが文字だけのメニューより見劣りする理由は、そこにあります。サムネイルでは料理がおいしそうに見えるスマホ写真でも、42インチに拡大すると粗が目立ちます。蛍光灯による色かぶり、甘いピント、散らかった背景は、400ピクセルでは見えなくても、ボードの大きさでは目立ってしまいます。ご自身で撮影する場合は、スマホでの撮影と照明のガイドで改善方法を、メニュー用撮影のガイドで撮影リストを確認できます。拡大時の問題がよくわかる例は、メニュー写真のガイドにも載せています。
ひとつのファイルが、2つの役割を果たします。42インチでも見栄えを保てる画像は、デリバリーの掲載ページにも必要な画像であり、DoorDashの写真要件もすでに満たせます。カメラマンへの依頼費用と比べれば、このページで最も安く済む項目です。
FoodShotが担当するのは、この部分です。料理のスナップ写真をアップロードすると、印刷に使える2K画像が得られます。大きなボード向けにさらに大きなファイルが必要な場合は、ウェブスタジオで2倍にアップスケールできます。私たちはボードの印刷、製作、発送を行っておらず、提供するテンプレートもありません。上で紹介した機器や表示方式はお店で選んでいただくもので、看板業者が得意とする分野です。私たちが作るのは、そこに載せる料理写真です。料金は月額$15から。まずはスタイルをご覧いただくこともできます。
よくある質問
小さなカフェのメニューボードには、いくらかけるべき?
$250〜$450あれば、マグネット式や中型フェルトボードなど、質のよいアナログの構成を用意できます。多くの単独店舗には、これが適切な予算です。より大きなボードにする代わりに、差額を写真に使いましょう。優れた写真が2枚付いた$240のボードは、写真のない$900のボードに勝ります。
1店舗だけでもデジタルメニューボードを導入する価値はある?
メニューの何かが毎週、またはそれ以上の頻度で変わる場合に限ります。画面1台の費用は$390〜1,000に加えて月額$5〜20で、投資回収につながるのは、再印刷を省けることと販促表示を素早く切り替えられることだけです。メニューが安定しているなら、上の案9のように、定番はアナログ、おすすめ用に小型画面1台という構成で、費用を3分の1に抑えながら大半の利点を得られます。
メニューボードには何品載せるべき?
1カテゴリーにつき7〜9行、カウンターのパネル1枚では合計約30行以内が目安です。それを超えると、注文金額の伸びよりも読む時間の伸びのほうが大きくなります。商品数を減らせない場合は、表示するカテゴリーを減らしましょう。朝食は別の面に分け、午前11時までだけ表示する方法があります。
メニューボードのカロリー表示は法律で義務付けられている?
米国では、同一名称で営業し、実質的に同じ商品を提供する20店舗以上のチェーンに属する場合に限られます。その場合、ボード上の各定番商品の横に、商品名または価格より小さくない文字でカロリーを表示し、1日2,000カロリーに関する注意書きも載せる必要があります。個人店や小規模なグループは対象外ですが、独自の規則を設けている州や市もあります。
メニューボードをいちばん安く高級に見せる方法は?
順番に3つあります。文字を大きくする、行数を減らす、適切な照明で撮った写真を1枚加えることです。どれも無料か、ほとんど費用がかからず、組み合わせればフレームを高価なものに替える以上の効果があります。4つ目は位置をそろえることです。黒板の壁に塗料で罫線を引けば、塗料1缶の費用で、素人っぽく見える原因の文字の傾きを直せます。
メニューボードは自作できる?デザイナーに頼むべき?
文字の大きさとコントラストの基準を守れば、レイアウトはご自身でデザインできます。多くの飲食店向けメニューデザインソフトでは、月額$50未満で印刷用ファイルを書き出せます。地元の看板店にそのファイルを渡せば、そのままパネルにしてもらえます。ただし、写真の質だけはごまかせません。42インチで表示したとき、素人が作ったファイルだとすぐにわかってしまう、ボードの唯一の部分です。
メニューを使った販促全体の中で、ボードをどう位置付けるか
ボードは、情報を見せる面のひとつです。次の関連する要素とも、足並みをそろえる必要があります。
- 飲食店のメニュー写真:ボード、紙のメニュー、デリバリーアプリに共通して使える、一式の料理写真を計画する方法です。
- 料理写真の編集方法:スマホ写真を拡大して使えるかどうかを左右する、色調とトリミングの修正です。
- コーヒーの撮影とカクテルの撮影:ドリンクメニューに最も載りやすく、しかもうまく撮るのが特に難しい2つのカテゴリーです。
- 飲食店のマーケティングアイデア:同じ予算を取り合うほかの施策に対して、店内販促をどう位置付けるかを解説しています。
- 業態別のソリューション:キッチンカー、ベーカリー、高級レストランでは何が違うのかを紹介しています。
実際に更新し続けられるボードを選びましょう
この一覧で最良のボードは、最も美しいものではありません。実際にメニューを変える頻度と、更新にかかる手間が合っているものです。$900の印刷パネルは、2年間使い続けるメニューならお買い得ですが、四半期ごとに価格を変えるメニューでは重荷になります。
ですから、逆算して考えましょう。昨年、何回価格を変えたかを数え、上の表でその頻度に合う行を探し、残った予算を写真に使います。この順番が、売れるボードと、単に商品を並べるだけの看板を分けます。
